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鍛造・焼き入れを経た包丁の原型を1丁ずつ手作りで鍛造するため、お客様の好みの形に仕上げることが可能です。 |
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まず包丁の刃にあたる部分を、荒い円形砥石で削っていきます。
研ぎ棒を使い、力が均等にかかるよう注意します。
※円砥は水槽の上で回転し、常に水を含んだ状態で使用します。
これは摩擦熱で包丁の焼きが戻るのを防ぐためです。 |
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焼き入れ等が終わった直後の包丁は、捻じれていたり、歪んでいたりする場合があります。この状態ではきれいに砥石が当たらないので、ハンマーで真っ直ぐになるよう修正します。 |
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この工程は荒砥ぎが終わった包丁に羽布(ばふ)を使って、より細かな目の表面にする作業です。羽布とは円形の布を多数重ねたものに金剛砂という砥石の粉末を接着したものです。微妙な硬さとしなやかさがあるので、包丁の面に均等にあてることができます。 |
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羽布あての終わった包丁に木砥(きど)を使ってさらに表面を磨きます。木砥とは杉の木でできた回転砥石です。
この木砥を使って、包丁の裏と平の目を通し、落ち着いた艶を出します。
この仕上げの仕方が堺の包丁の特色と言えます。 |
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角砥石を使って裏を平らにし、刃持ちがよくなるように加工します。
片刃の包丁の裏は中央部が窪んでいるので、包丁の周りの部分にのみ砥石が当たるようになります。

刃の地金部分を金剛砂を使って縦目にして、シノギの線を際立たせます。

刃全体を上引(うわひき)という砥石の粉で擦ることにより、地金部分のみ霞がかかったように白く曇った仕上りになります。
こうすることで刃の部分がより輝きます。 |
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仕上がった包丁に柄を取り付けます。
中子をバーナーで熱して焼きこんで取り付けます。柄は手に馴染みやすい朴(ほう)の木を主に使用しています。
水牛のツノの口輪のものは、使っているうちに口輪が締まっていくので包丁が抜けにくくなります。 |
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銘切りは鏨(たがね)を使って彫ります。
包丁の名前だけでなく、お客様の名前を入れることも可能です。 |
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伝統技術による手づくり包丁の完成です。 |